「だからなんだ」と「だからもう」

父がICUに入院して一ヶ月半。
病状は徐々に悪くなっていて、顔色も当初に比べかなり悪く、当然のことながら痩せ細ってきた。
そして意識が戻ってこない。
とはいえ、急激な変化はこれまでほとんどなく、ずっと緩やかな下降ときどき上昇を繰り返す。
宇部と埼玉を行ったり来たり。
慣れない飛行機での移動もすっかり様になって効率化されてきた。
この非日常に慣れてきている自分がすごく嫌だ。

父にかける言葉も「いい加減に起きろよ〜!」とか「目ぇ開けて〜!」とか雑になってフラストレーションを隠せなくなってきた。
ごめんとは思ってる。

主治医の意見はかい摘んで言うと「諦めることを検討すべし」ということであるが、家族の意見は「ごく僅かだとしても助かる可能性にかける、病院側には可能な限り力を貸してほしい」という意見にほぼ統一された。
素人の自分にとってはごく普通の決断だけど、医療従事者たる母と姉にとっては、現場の意見もよくわかるため葛藤の多い決断かと思う。
病院側の姿勢と噛み合わない。
我々は「モンスター家族」と化しているのだろう。
飲み込みにくいがそれは現実だ。
「だからなんだ」と「だからもう」の狭間。

心のリソース全てを、父への祈りと愛情に使いたいところだが、疲れ果ててくると人間そうはいかなくて、身内でも大いにぶつかり、傷つけ合い、皆心は血だらけになってたりする。
誰が悪いわけでもない、ただ、今我々は大きな柱が抜けた状態で、みんな普通ではいられない、崩れても全然不思議じゃないだけ。

母に対し「自分と違うものを曲げようとしないで、まずはそのまま受け入れて」と言い放ち、その後自分自身の発言もまた、母を曲げようとしていることに気づいてハッとした。

自分の未熟さにいやはやまいった。

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