自分も学ぶことばかりだよ

社会人向け音楽専門学校の講師の話をいただき、この夏から非常勤的に授業をさせてもらっている。
これまで個人レッスンは請け負ってきたが、学校という形でカリキュラムや課題もある中、複数の生徒さんに対して長い時間喋るというのは当たり前に初体験で、優しい先輩に助けられながら大車輪で準備し、全身全霊で授業に臨んだ。
生徒さんは20〜30代が多く、当然ながらみんないろんな仕事をしていて、それぞれの家庭や生活があって、それぞれに思いを持って受講している。
プロを目指してみたい人、趣味として深めたい人、既にプロでスキルアップを求めている人、そんな風にバラバラだけど「音楽をもっと知りたい」の一心で集まっている生徒さんたちと、それぞれの曲を聴きながら「ここがいいね」「こうしたらどうかな」「こんなのもありだよね」と話をするのはすごく楽しいし、自分が好きこのんで積み上げた知識と経験が、誰かにとって価値あるものになるのはなんとも素晴らしいことだ。
教える仕事をしている友人たちが口を揃えて言う「自分も学ぶことばかりだよ」というのもとても実感している。
ある生徒さんが楽しそうに話していた。
「たった一つの音色に対しても、あれがいいかな、こうしてみようかなって思いついて延々とやっちゃうんですよね、時間が溶ける溶ける(笑)」
ああ、ほんとそれわかるなぁ、って思う。
仕事や生活で疲れていても、音楽にひとたびドキドキしちゃうとブレーキなんてきかない。
素敵なフレーズを思いついたら今すぐ録音しなきゃ気が済まない。
突破口的アイデアが浮かんだら試してみなくちゃ眠れるわけない。
各々が音楽に向けるキラキラの瞳が目に焼き付く。
どんなにハマっても2年で飽きる自分が、なぜだか音楽だけは飽きない。
25年前の初心と衝動が、胸の奥で熱を放っている。


