顔で弾いて全カット

オケに合わせて一発録りで弾き語る「Ippatsu Dori」シリーズ。

今回は、YouTubeではるどりを知ってくださった方にとても人気がある一曲「Beyond the way」。

自分は財津和夫さんの「青春の影」が大好きなのだけど、歌詞は完全に青春の影モチーフだったなって思う。

「君の心へ続く 長い一本道は いつも僕を勇気づけた」

Beyond the wayもまさに、その「道」についての歌だ。
大切だった、今はもう会えない誰かを思うと、その人へ会いに行く道が、その人と歩いた道が、いつも思い浮かぶ。
あるいは、その道を通る度にその人を思い出す。
「道」とはそういうパワーを持っていると思うのだ。

誰かにとって、子供の頃歩いた道や、昔の恋人に会いに行く道がふっと浮かぶような歌であればいいなと思う。
思い出したいものかどうかはわからないけど、それはたぶん大切な道だから。

元々、リズム隊に鍵盤に、アコギエレキ、ストリングス、コーラスもいっぱいと、かなり豪勢な編成。
Ippatsu Doriでは基本的にストリングスはバイオリンのみにして、他の演奏もなるべくシンプルに、アコースティックっぽいアレンジにしている。(THE FIRST TAKEの影響)
今回エレキギターをフル尺で弾き直したのだが、全てカットしてギターソロだけ残っている。

作家業を始めてからずっと、ギターソロは打ち込みか外注だった。
なんせ苦手意識が強かったのだけど、去年から心境の変化で自分で弾き始めた。
まだまだ未熟だが、明らかに打ち込みとは違う良さが出てくるし、やればやるほど上手くなるのは喜びでもある。

そんな中、少しずつカッコよく弾くコツがわかってきた。
それは「顔で弾くこと」である。
フレーズを完璧に弾けない、覚えてない間は、顔なんてずっと強張ったままである。
で、ちゃんと弾けるようになってきた!となって録音をしても、なんかイマイチなのである。
歌に置き換えればすぐにピンときた。
歌だって「曲を覚えて、正確に歌える」だけでは魅力的な歌なんて歌えない、むしろそこがスタート地点なのだ。
そこから
「どう歌うか、どんな声で、どんな表現をするか、どうすれば自分は気持ちよく歌えるか、どうすれば聴く人が最高に気持ちいいか」と、
「表現というフィールド」での葛藤と研鑽が始まり、ボーカリストはいろんな表情を操って楽曲を表現していくことになる。

ギターだって同じだ、ただ弾くだけなら機械でもできる。
同じ音でも表情や表現は無限に変えられる。
気持ちよく聞かせたいロングトーンは最高に気持ちいい顔で弾く。
切なく届けたいフレージングはグッと感情を抑えるような顔で弾く。
「笑った顔で悲しい声は出ない、悲しい顔で楽しい声は出ない」
と歌のレッスンでもよく言う。
顔に、音は従ってくるもの、笑った顔で悲しい音は出ない。
不思議だが、そういうものなのだ。

ギターソロを弾くようになると、歌部分のバッキングもオブリガードも、これまでとは比較にならんほどボンボン降りてきて、本業ギタリストではない自分にしては非常にいいギターが録れたと思う。

まぁ、全カットですけど。

YouTube▶︎

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